サラミ
サラミはソーセージの仲間です。
ソーセージには水分の含有により、ドライソーセージとドメスティックソーセージに分類され、水分の少ないものがドライソーセージです。
ドライソーセージの代表的なものがサラミソーセージです。
作成に要する時間は、たっぷりと三ヶ月を要します。
別名3のソーセージとも言われてます。原料の豚肉3、牛肉3、豚背脂3、塩は30g/原料1s等々、3の数値がベースになっているからです。
完成までには大変な労力を要しますが、市販品では味わうことのできない奥行きのある旨さを楽しめます。


素材の調達
生肉の状態で、完成までの長い道のりを要するため、鮮度に気をつけます。
この肉は知人が経営する肉卸業のJF社から調達しました。市販の挽肉は避けた方が良いでしょう。
挽肉にする際、カッターは太目の刃(8〜9ミリ)を使用して頂きました。
・上部左:豚もも肉 3s
・上部右:牛もも肉 2s
・下部 :豚背脂  2s  
調味料の混合
・塩 (自然塩) 120g
(希釈塩)  35g
・三温糖  30g
・スパイス (好みにより加減します、ペパーは必須です)
ホワイトペパー  40g
ナツメグ   5g
カルダモン   5g
マスタード 一瓶(100g程度)
ブランデー 300ml
 上記をよく混合します。肉が温まらぬように留意します。
 背脂は溶けやすく、延びてしまうので、先に肉と調味料をを混合したうえで、背脂を入れます。
 
詰め込み

ケーシングはフランク用の豚腸、試しに人工ケーシングも使用してみました。共に東急ハンズで調達です。上は人工ケーシング、下は豚腸。
充填器を所持していないので、ソーセージ用絞り出し袋と口金(15ミリ)を使用。
この作業は難業です。肉が固くなり、腕の力では絞り出すことができず、絞り出し袋に膝を乗せ、全体重をかけても思うように出てくれません。作業を終えたのは明け方でした。

豚腸へは約150g、人工ケーシングへは約100gほどを充填しました。
充填したもの

  
乾燥・熟成
冷暗所でじっくりと乾燥と熟成をします。
3月の初旬なので、車庫(地下室)に棚を設置し乾燥・熟成をさせました。
車庫内の温度は0℃(凍らない程度)〜3℃程であり、放置状態にしておけます。
10日間程、この状態にしておきます。
燻煙
燻煙は冷燻とします。燻煙中の温度は15℃〜20℃です。
3月中旬で外気温が0℃以下なので、スモーカ内部の温度上昇も20℃を越えることがなく、温度調整は不要でした。
冷燻でも、冬季間(北海道の3月中旬は冬季です)は温度調整が容易なため、生ハム等の作成に最適です。

燻煙     :1回目
使用チップ :さくら(自家製)
燻煙時間  :約5時間
燻煙    :2回目
使用チップ :しらかば(自家製)
燻煙時間  :約5時間
乾燥・熟成
再び、冷暗所でじっくりと乾燥と熟成をします。
この工程は2〜3ケ月を要します。
4月も半ばを過ぎると、日中の気温上昇に伴い、地下室とはいえ温度が上昇するので、日中は冷蔵庫内、夜間は地下車庫で乾燥・熟成となりました。
乾燥によって、30%程度の重量減が食べ頃となります。
仕込んでから100日経過で完成です。(上記写真のタグの付いたものは、146gから96gになりました)

完成です
2005.6.15 完成しました