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魚の燻製の王様はスモークサーモンならば、肉の王様は生ハムでしょう。 生ハムの製造は一ヶ月ほどの期間を要するため、その間の温度管理が重要です。 生肉を塩漬けにし、じっくりと熟成させること、また、冷燻のため、冬季に限定して製造してます。 また、塩分の加減が難しく、納得ののいく製品を作るのに長い年月を要しました。
これは、2005年3月に製造した記録です。
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豚もも肉 5.5s
(これは内ももです。余分な脂肪分をそぎ落とした状態です) ロース、肩ロースも適してます。その場合余分な脂肪分を削ぎ落とします。 ヘルシーな感じに仕上げるならば、もも肉が適してます。
切断・整形:左のブロックは1.5〜2sありますので、一片が500g〜程度に切分けます。 |
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「留意事項」
お肉は鮮度が重要なので、店頭に並んでいる物ではなく、生ハムを作るための鮮度が要求されます。食べごろの熟成した肉ではなく、と殺後2日程度の新鮮な肉を使用します(お店に相談すると良いでしょう)。
当工房では、北海道産のプランド品を使用しています。 |
乾塩法又はソミュール法によりますが、今回はソミュール法です。 |
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ソミュール液の作り方
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水
塩
砂糖
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2000ml
200g (希釈塩:25gを含む)
80g
※希釈塩には発色材(硝酸カリウム、亜硝酸ナトリウム) を含有。
詳細は「設備・用品」のページ参照。 |
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スパイス
ホワイトペパー
ナツメグ
タイム
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20g 又はブラックペパー
5g
3g
スパイスはお好みによって、色々なものをお使い下さい |
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上記の全てをお鍋に入れて煮沸します。
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漬け込み |
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ソミュール液に漬けます。 ソミュール液は充分に冷やしてから使用します。 肉全体に液を浸透させるため、ビニール袋に入れ、空気を抜き、縛っておくとよい。 左記は玉ねぎをスライスし、肉の上にかぶせています。 漬け込む期間は2週間〜3週間です。肉を熟成させるためには最低でも2週間は必要です。
この間、毎日、液が均等に浸透するようにします。ビニールの上から液を攪拌します。 「留意事項」 生肉ですので、温度管理に留意します。冷暗所又は冷蔵庫で保存。 |
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ソミュール液から取り出し、表面を洗います。 流水で1時間程漬けておきます。余分な塩分が流れ、塩分が均等になります。
なお、ソミュール法の場合、均一に塩分が浸透してますので、短時間で充分です。
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乾燥に先だち、タコ糸又は水糸で縛ります。 冷暗所で、肉の表面が乾くまで乾燥させます。今回は3日間です。 乾燥の程度は肉に触れてみて、表面に水分がなく、僅かに固くなるまでです。
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いよいよ燻煙です。今回は三日連続で三回燻煙しました。
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一日目(一回目)
・チップ
桜
・温度
(最高で18℃)
・2時間 |
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二日目(二回目)
・チップ
桜7、くるみ3
・温度
同上
・2時間 |
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三日目(三回目)
・チップ
桜5、くるみ5
・温度
同上
・2時間 |
いよいよ完成間近です。 この状態でも食べられますが、煙の香りが馴染むまで乾燥、熟成させます。 一週間も経てば美味しくなります。保存は冷蔵庫。
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スライスした状態のものを保存、知人へのプレゼント用に真空パック詰めにしました。 パック詰めはFoodSeverを使用してます。
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